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新年のご挨拶

2020-01-01

 謹んで新春のお慶びを申し上げます。
 旧年中は格別のご厚情を賜り心より御礼申し上げます。

 また新元号“令和”の清々しい2年目を日本で皆様方と一緒に迎えることが出来、幸甚の至りに存じます。

 時が経つのは早いもので来日3年目となり、家族共々日本の生活や様式にもすっかり慣れ、公私ともに非常に有意義な時を過ごすことが出来ております。これもひとえに皆様方から温かいご厚情を頂戴した賜物とあらためまして感謝申し上げます。

 本年、日本では春から5Gの商用サービス開始、夏はオリンピック・パラリンピックの開催、インバウンドの増加で日本経済の更なる活性化が期待され、また昨年から続く比較的堅調な設備投資も継続される兆候が見られ明るい材料があることを感じます。
一方、世界に目を向けますと、米中貿易摩擦を筆頭に、欧州各国の政治の混乱や中東・東アジアでの不安定要素が重なり、世界経済の見通しが読みにくくなっておりますが、しかしこの不確実性が次第にニューノーマルになりつつもあります。

 この僅か10年で産業構造ががらりと変わり、株式時価総額のランキングも資源メジャーや金融機関からGAFA、アリババ、テンセントなどに代表されるIT企業へと顔ぶれが大きく変わりました。経済をけん引する主役がモノから知識やデータに変わり、データベースが富の源泉となり従来の物差しでは測れない、つまりは無形資産が巨大な価値を生み出す時代に猛烈なスピードで変貌しているように見えます。あるコンサルティング企業の報告ではAIによって労働生産性が高まるのに加え、消費者の満足度向上が新たな需要を生み、世界のGDPを30年までに約15.7兆ドル(1,700兆円)押し上げるという試算もあるようですが、今後の10年も過去10年以上に劇的な産業構造の変化があるものと容易に推測されます。

 弊社はこの不透明な将来に向けても、船会社としての基本を忠実におさえながら、長期的な成長に目を向け、将来を見据えた積極的な投資を続けていきます。弊社では2014年から約3年間で新造1,800TEU型14隻の就航実施後、さらに追加の新規発注15隻の省エネ型新造船では、一昨年1,100TEU型3隻、昨年は2,400TEU型を含む5隻を就航させ、本年は2,700TEU型を含め6隻、翌2021年に残りの1隻がデリバリーされる予定です。さらにお客様からお預かりした大事な貨物を安全に輸送するため、昨年約70,000TEU分のDRYコンテナを新造コンテナにリプレースし、コンテナの若返りを大幅に進めました。

 中国の貿易統計では中国とASEANの貿易額が2008年と2018年(約5,800億ドルの実績)の10年で対比すると2.5倍拡大しており、今後の10年では優に1兆ドルを超えると予想しております。まさに弊社のスローガン”FOCUS ASIA”と合致し、前述の新造船隊と良質なコンテナを以って、今後さらに伸長が予想されるエリアを舞台にお客様のご要望に応えながら最適なサービスを展開して参ります。

 昨年は中国沿岸で発生する濃霧が比較的少なく助かりましたが、地球温暖化が原因でしょうか、台風19号に代表される数多い猛烈な台風の襲来で苦戦を強いられました。一方、健全な事業継続で親会社のSITC INTERNATIONAL HOLDINGSの株価も堅調に推移し、多くの株主様にご評価いただいたことは大変光栄に存じ厚く御礼申し上げます。また新規開設の地方港配船におきましてもお陰様で安定したスケジュールを以って、順調なお取引をいただき、本取扱いを確実に増量できております。

 弊社に取りましては地球規模の環境問題も長期に亘る経営への重圧となりますが、とりわけIMO(国際海事機関)によるSOx(硫黄酸化物)規制導入により、本年1月1日から硫黄分の少ない新燃料の使用を義務付けられ、既に昨年12月に遡及し本ルールを順守、確実に実行しております。お客様に於かれましては地球環境保護というご認識の下、Low Sulphur Fuel Surchargeのご負担に是非ご理解を賜りたくお願い申し上げます。

 弊社は弊社のモットーである顧客志向をベースにお客様のご要望に沿ったテーラーメードの配船を実現させ、初心を忘れず常に改善の姿勢を以って真摯に事業を展開して参ります。またグループ企業も合わせ、全社一丸となりお客様の満足度を高め、迅速・確実・丁寧なサービスを提供し、日々努力を積み重ねて参りますので、変わらぬご厚誼と倍旧のお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
 皆様のご健康とご多幸をお祈りし、新年のご挨拶とさせていただきます。

                                                   令和2年元旦

                                                 SITC JAPAN株式会社
                                                 代表取締役 張 立潔