新年のご挨拶
2015-01-05
新年明けましておめでとうございます!
旧年中は、当社に対し格別なご愛顧を賜り、心より御礼を申し上げます。
2015年の到来とともに、新バージョンのSITCジャパンホームページが供用開始となりました。使い勝手はいかがでしょうか?今回の定例改修も社員主導により、昨年後半から年末にかけて社内プロジェクトチームで取り組んできたものであり、ユーザーファーストの基本に則り、情報提供のレベルアップとEコマースサービスの利便性向上を図り、お客様とのコミュニケーションの強化に繋げることが出来れば幸いと思います。
さて、SITCは日中船社からアジア船社に脱皮すると宣言して久しいですが、過ぎ去った2014年はそれを実感できた一年ではないかと思います。「多頻度網の目」というネットワーク型のアジア域内サービスはさらに充実し、高いスピードの成長を持続しております。その中で、アジア域内で海上物流量全体の5〜6割占めると言われる日系企業の物流ニーズに応えるのは、当社SITCジャパン最大の役目であることは言うまでもありません。
SITCジャパンでは約3年前から、SITCタイに日本人駐在員を派遣しました。以来、駐在員の活躍や日本のサービスマインドを推進することにより、タイを中心とするアジア域内の日系企業との距離はぐっと縮まりました。ジャパン社内ではラインマスター制度を導入し、各国マーケットを調査・研究し、SITCの特徴である自前のアジア各拠点との間で積極的な業務交流を行ってまいりました。
この地道な営みの成果として、ベトナム、フィリピンなどでは日系企業のお客様との信頼関係が確立し、取引拡大ができました。SITCベトナム(グループ)は、SITCグループのアジア展開の要として、海上と陸上物流の分野において南北合わせて計4つの現地法人の設立に至り、わずか5年で500人近い大所帯に成長致しました。ベトナム〜中国、ベトナム〜その他東南アジアのみならず、ベトナム〜日本間も、業界の最多便数の海上コンテナ輸送サービスを提供しております。SITC日越協働で獲得した日系顧客のご信頼はこのSITCベトナムの快進撃の原動力となっております。SITCフィリピンは、マニラ港大混雑が長期間続く中、日系顧客のニーズをベースにこの逆境に挑む戦略を取って、その業容拡大を図ることが出来ました。
また、新規マーケット開拓においてもSITCジャパンの「出張営業」が花を咲かせました。6月に現法化を実現できたPT SITC Indonesiaとは、それ以来6回に亘り、現地共同営業を行い、9月には初めての試みとして、東京に於けるインドネシアセミナーを成功裡に終了し、日系ビジネス拡張の礎が築けました。更に、8月からSITC Container Linesのシンガポール拠点SITC ASIAの実稼働開始に合わせて、SITCインドネシア、SITCタイの日本人駐在員も加わり、2ヶ月の間2度に亘り、赤道を跨ぐ共同営業を実施し、現地日系企業との関係強化を図ることが出来ました。こういった活動を通じて、現地、現場の状況を速やかに把握し、日系企業の物流ニーズに機敏に対応することにより、SITCのアジア展開の持続性と優位性を確立しつつあります。
一方、日本国内においても、徹底的な顧客志向に基づいて、地方港サービスを持続的に開拓し、強化してまいりました。川崎港サービスの増便、徳山港への新規寄港など次々と新しい成果が挙がっております。
米国の経営学の権威ピーター・ドラッカー氏は企業の使命はマーケティングとイノベーションに尽きるとおっしゃいました。SITCジャパンは今まで以上にこの二つの使命を意識して、企業価値を高めなければなりません。マーケティングとイノベーションの実践にあたり、企業の高い組織力と学習力が要求されますので、それを念頭に、企業活動を展開してまいります。
2015年は弊社SITCジャパン設立20周年の年となります。日本では20歳は成人とされ、一人前と見なされますが、弊社も日本マーケットにおいて20年がむしゃらに走ってき、まさに一人前の新成人として、新しい成長段階に突入しようとしております。今年は年間通して設立20周年記念のイベントや催し物などの企画が多数あり、活発なマーケティング活動とイノベーションを通じて、この記念すべき節目の年をお客様とチーム SITCのメンバーと共に、大いに盛り上げていく所存であります。
ITの普及と進化により、世の中の変化は加速度的になっております。海運という人類の最古のビジネスもその変化を避けて通れません。SITCジャパンはこれからも果敢に時代の変化に即応し、変革を起こして、更なる成長を実現してまいりたいと思います。
本年も引き続きご支援とご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。
SITCジャパン代表取締役社長 呂開献